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フリーランスとして、ママとして、自分らしい生き方を探す日々|栢原陽子

ちょっと成長

あの頃のあの人の場所に今自分が立っている

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オハナパンフレット

24歳の時、まだできて1年半ほどの会社の社長さんの元に弟子入りした。

「弟子入りする!」と思って弟子入りしたわけではなく、単にそこのサービスがすごく好きで、業務内容に興味があって、その社長さんと一緒に働きたい、そう思ったから初めての採用情報がサイトで発表されてから30分ほどで申込をした。

後から聞いた話、3回くらい断られていたらしいけれど、私は断れているとは全く気づかずに「そのダメって言っている理由・問題をクリアしたら雇ってもらえるんですね?」というノリで「じゃぁ、こういう提案でどうですか?」と食いついた。最終的に「面白いやつやな」ということで採用してもらい、3年半ほど弟子として丁稚奉公した。

心に残っている言葉も、場面も思い出もたくさんある。
 
 
その中で「そのくらい、やってくれてもええやん!」と思ったことが何度かある。私がやっても難なくできる仕事で、単に「忘れた」だけの時でも、「自分でやれ」と言われて呼び出されて休日なしでやったようなことだって何度もある。その都度「そのくらいやってくれてもええやん」と思ったのを覚えている。
 
 
話は変わるが、最近、年下のスタッフが、ヨガスタジオのパンフレットを作る仕事を担当することになって私はそのフォローを任された。

今回は、デザイナーさんを手配してデザイナーさんにラフやデザインを伝えて作ってもらう、データをもらって入稿する、経理担当にお金を用意してもらう、期日までに納品させる、これが彼女の仕事だった。

ちなみに私は、自分でコピーを考えてラフを描いてデザインして入稿して経理担当に依頼してお金の用意をする、まで全ての工程を1人でできるし何の苦もない仕事だ。
 
 
ただ、彼女にとっては全てが初めてで、まずデザイナーさんとどういうやりとりをしたら良いのか、ラフに何を描けば良いのか、デザイナーさんから戻ってきたデザインの何を見たら良いのか、どこをどう直す指示を出したら良いのか、そんなことも全てわからない状態からの始まりだった。
 
 
それら全てを一つ一つ教えていく中で、今だから言うけれど、正直

私、これ一人でやったほうが絶対早い

と何度も思った。でも、それでは意味がないこともわかっていた。

途中、彼女が、地元から友達が泊まりに来ているのに帰れない悲しさと、自分の力不足による悔しさとで涙した日がある。その姿を目にして、「あとは私、やっておこうか?」と口にしたかったが、きっとそれは誰にとっても意味が無い、というのは私も彼女もわかっていた。
 
 
数年前、彼女と同じ立場にいた私は彼女の気持ちが痛いほどわかる。一生懸命やっているのに思うようにできない悔しさも実力不足のはがゆさもあの頃体験してきたし、今でもできない仕事にぶつかる度に同じ想いを抱えるから。

でも今、あの頃師匠が「俺がやっておこうか?」とは口に出せなかった”教える側”、”育てる側”気持ちも痛いほどわかって、師匠に対して改めて感謝したとともに、あの頃の師匠の場所に立たせてもらっていることを有り難く思った。あの頃師匠が私に教えたかったのは「責任感」だったと今改めて思う。

だからこそ、最後までちゃんと「自分でやらないと意味が無いから」と言って頑張った彼女にも、心から「お疲れ様」と言ってあげたい。
  
  
まだまだ私は彼、師匠には全然及ばない。

「おまえはまだまだ若いな(甘いな、の意)。全然わかってないだろうけど……38歳は、思ったよりも体力ないで!!!!」というのが最近の彼の口癖で、確かに私はまだ”今の師匠”の考えも心情もわからない。

どんな相手に対しても、相手の気持ちを100%理解することなんてできなくて、どれだけ頑張って想像しても半分も汲み取ることはできないんだろう。

でも、こうして経験を重ねて行く中で、一方通行でしかなかった目線が2つになって、双方の想いを自分の中でつなげることができた時、人として少し成長できた気がした。
 
 
 
※トップ画像のパンフレットですが、実物は写真以上に可愛く作れています。見かけたかたはぜひ手にとってあげてください☆

-ちょっと成長

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