「女子力」と戦うエッセイ

今、恋に落ちる、そのために必要な時間。

自由の女神

今って何秒か知ってる?

何気なく口にした言葉に対して「”今”は測れないし、時間は決まって無い! ”い”って言い始めてから”ま”って言い終わるまでに時間が経ってるし、今なんてタイムラインはない!」と論理で返されてしまったのだけれど、私の中の「今」は子どもの時から「7秒」と決まっている。

理由は小学生の頃に読んだ何かにそう書いてあったからなんだけど、論理的な話じゃなくて、もっとロマンチックで胸がキュンとするような理由があったはず。例えば「恋に落ちた瞬間の心臓の血液が全身に巡って身体中が幸せに包まれる瞬間」とか。

今考えたらなんでそれが「”今”の定義」なのかわからないけれど、ネットで調べても「”今”はその瞬間の前後7秒で合わせて14秒」という記述が1件見つかったくらいで「今の秒数」について教えてくれるものは見つからない。
 
それによくよく考えたら「今」という時間の長さは、もっと刹那的なほうがロマンチックじゃないか?

例えば、恋に落ちるのに必要な時間、好きな人に「好き」と伝えるのにかかる時間、好きな人が隣にいて手と手が触れるか触れないかの距離で手が触れた瞬間にドキドキが増した時間とか。

私は「恋する瞬間は時が止まる。恋は落ちるもの」という自分理論を持っているけれど、それはいつも一瞬の出来事。恋に落ちる瞬間、つまり「今」が7秒もあると長過ぎる気がする。でも、ネット上では「恋に落ちるのには5〜7秒必要」「女性は出会って最初の7秒で恋愛対象かどうかを判断する」と書かれていて、私が持つという感覚とはちょっと違う。
 
ただ、2008年に海外の実験で、人の脳は7秒前から何が起きるかを予知している、という結果が出ている。自分では自分の意思で選んだつもりでも、瞬発な選択であればあるほど、脳が既に予知していることが起きているだけに過ぎないんだとか。

「お昼にこれを食べる」「今日はこの服を着る」「雨が降りそうだから傘を持っていく」それは全部7秒前には脳が予知していること。

つまり7秒前から、「今」この瞬間に起きる出来事は脳の中で既に始まっているということ。

私が気づいていなくても、きっと脳は7秒前から私が恋に落ちる瞬間のことも予知している。どこかの誰かに出逢う前から始まっている7秒が、恋に落ちる瞬間を作り上げる。恋をする7秒前から少しずつ少しずつ、自分では気づかないけれど、身体中がドキドキし始める。

ようやくその相手に出逢う。私の場合、恋に落ちたその瞬間、時が止まる。

きっとそれは時計で見るとほんの一瞬に過ぎないけれど、そこに来るまでに7秒をかけて作り出した時間。

これが私の「今」の長さで、「今」にはやっぱり7秒が必要らしい。
 
※ただ、この実験は2008年に証明されたものであり、私が小学生だったのはもう20年以上前。私が「今は7秒である」という言葉に出会ったのは何なのかは未知なまま。

参考元
>>「意識による判断の7秒前に、脳が判断」:脳スキャナーで行動予告が可能